なぜ皇帝塩が必要か

~生命に不可欠な良質の海塩~

皇帝塩 生命

地球は今から約46億年前に誕生しました。当時は動植物はおろか有機物は一切存在していませんでしたが、それから数億年を経てガスや水蒸気に光が作用して最初の有機物であるブドウ糖が作られます。さらにそのブドウ糖からアミノ酸が作られ、それが重合してタンパク質になり、タンパク質から単細胞の始原生命が海の中で誕生します。その後、単細胞は分化・分裂・増殖して多細胞生物に発展し、魚類・両生類へと進化し、やがて陸上に這い上がってきます。しかし、そのまま上陸すればたちまち干からびてしまうので、体中に海水と同成分を蓄えることで上陸を可能としました。

それが、血液であり体液です。まさに種の起源は海水にあり、私たちの生きる源なのです。

私たちが生きていくには、体内で作り出せない塩・ミネラル・数種の必須アミノ酸が必要不可欠ですが、これら体内で作ることが出来ない成分は食べ物から摂取する以外に方法がありません。その中でも特に塩は、食味を増すことで食べるという行為を意欲的にさせ体内でも多くの役割や機能を果たします。これらのことから、体液と同じ様な成分である海からそのまま作る天然塩で海水中の多種ミネラルを摂取することがとても重要です。

皇帝塩 海水 羊水

皇帝塩は人工加熱や加工を一切加えていない完全天日の自然海塩で、生命に重要な羊水や細胞外液に近い海水をそのままを凝縮しています。この海の成分そのままの良質な自然海塩 ”皇帝塩” の摂取は体にとってとても理想的です。

他方注意が必要なのは、海水を基にした塩といっても精製塩や人工的に加熱した製法塩では、ミネラルバランスが崩れ体液組成から離れてしまっていることです。皇帝塩はそのような懸念とは一切無縁ですのでご安心ください。


塩と無機塩類

塩は調味料として必要なもの・・・だけではない

水や空気と同様に「塩」は人間が生きていく上で大変重要です。そんな漠然とした認識が科学の進歩で実証されようとしています。電子顕微鏡や分析技術の向上と共に塩にはかなり多種類の有機及び無機元素が含まれていることが近年解明されてきました。生物に多種類の微量元素が存在すること、それが酵素の触媒として様々な役割を果たしていることもごく最近になって解ってきたことです。つまり、無機塩類の成分が生物そのものの維持に重要な役割を果たしていることが最近になって解ってきたのです。このように、塩は単に味付けなどで必要なものということではなく、生物が求めているものという認識に変わりつつあります。微量なために見過ごされていた無機塩類の重大性に人間はようやく気がついたのです。

生命には微量の無機塩類が必要

一般的な成人がその体内において占める元素種はとても多く、その存在量は一番多い多量元素の酸素から、一番少ない超微量元素のコバルトやバナジウムまでと大きく差がありますが、これら各元素の分量はそれぞれの元素がその程度に応じて人間に必要とされている配分なのです。たとえば亜鉛は多くの酵素やタンパク質の中に存在し、身体に非常に重要な働きをしていることが判明しています。動脈硬化はカルシウムとマグネシウムの量とバランスに関係があること、また、カルシウム不足が骨粗鬆症や神経系統の機能不全の原因となっていることはよく知られているとおりです。ちなみに、近年の研究によりスズやバナジウム、フッ素、ケイ素、ニッケル、ヒ素、鉛の必要性が明らかになって来ています。何れにせよ、この微量単位のミネラル物質がないと動植物は生きてゆけないのです。そして、その中には当然ながら「塩化ナトリウム」も含まれているわけです。

皇帝塩は完全天日の非加熱により、海水成分そのまま微量無機塩類や海洋酵素が豊富に含まれています


日本の製塩の歴史

かつて作られたミネラルが無い塩から、現在のミネラルを含む天然塩になるまで

世界規模で最も多く生産・消費されているのは岩塩です。生産が簡便なことにより世界で普及する塩全体の約6割を占めます。他方、日本は海に囲まれていたので、そもそも無いに等しい岩塩や塩湖に頼る必要もなく、昔から海水が塩造りの原料となっていました。

しかし国土が狭く、緯度が高く湿度も高い日本では、完全天日干しと言われるような太陽光と風の力だけで効率的に結晶化させるのは難しかったため、独自に発展した伝統的製塩法として「入浜式塩田」「揚浜式塩田」「流条下式塩田」などの「塩浜法」と呼ばれる技法が発達しました。どの製塩法も鹹水(かんすい/濃い塩水)を平釜で煮詰めて塩を結晶化させるというものでしたが、当時は「差塩」と呼ばれる品質の悪い塩が多く、品質の良い塩で「真塩」と呼ばれていたものは希少かつ高価なものだったそうです。

1905年(明治38年)、明治の開国後は日本の塩も国際市場の影響下に入りました。当時の日本国内産は差塩が大半を占めていたのに対し、外国産は品質に勝り低価格なことからこの外国の塩の国内流入や国際流通競争への危機感と、日露戦争の膨大な戦費調達のため、国内塩業の基盤整備と財政収入を確保するという両面から塩の専売制が導入されることとなりました。しかし、塩専売制の実施後も塩の価格は安定せず、他の物価へも大きく影響を及ぼすことから、政府は塩の価格を引き下げ消費者の便益を図ることを目的として、第1次塩業整備(1910年~1911年)、第2次塩業整備(1929年~1930年)、第3次塩業整備(1959年~1960年)を繰り返すこととなります。これらはいずれも「鹹水(かんすい/濃い塩水)」を平釜で煮詰め塩を結晶化させるものを基準としていました。そしてその後、新たな近代化の時代へと向かうことになります。

1971年(昭和46年)、第4次塩業整備として「塩業近代化臨時措置法」が成立し、当時開発が進められてきたイオン膜技術による「イオン交換膜製塩法」を用いる以外は海水から直接「塩」を採ることが強制的に出来なくなりました。しかし、これにより安定した品質と安価は果たせることとなります。イオン交換膜製塩法とは、海水をイオン交換膜に通すことで鹹水(かんすい)を作り、それを立釜で煮詰めて製塩する方法で、これが現在の食塩の定義です。但しこの製塩法は、ナトリウム(Na+)と塩素(Cl-)だけを選択的に取り出す性質を利用する為、海水のミネラル分は取り除かれてしまいます。したがって、塩化ナトリウム純度99.5%以上で哺乳動物の栄養素として必須なミネラルはほぼ皆無という塩辛いだけで旨味がないものとなりましたが安値の安定には貢献することとなります。

1997年(平成9年)、行政改革・規制緩和への流れの中で製造・輸入・流通にわたる原則自由の市場構造への転換が図られ「塩専売法」が廃止され完全自由化になりました。これにより、日本の伝統的な製法を復活させた自然塩・天然塩が作られ始め、同じように自然のもとで製塩された海外製の自然塩・天然塩も輸入され始めました。尚、「自然塩」「天然塩」のどちらを呼称とするかの定義は現在も不明瞭で行政も正式に認めていませんが、天然塩という呼称が多く普及しているようです。

皇帝塩は、専売法の完全廃止以前の平成5年から既に一部特例として販売許可の基、販売を開始しています。

<日本の製塩の変遷>

皇帝塩 製塩

昨今は日本産と紛らわしい国内地名を冠した天然塩や自然塩の名称で販売されておりますが「○○の塩」と言う名称がつく塩のほとんどは、外国で製塩された塩(精製度が高く、塩化ナトリウム99%以上)を輸入し、国内工場で地下水などで溶かし、そこへ「にがり(塩化マグネシウム)」を添加して加熱することにより再結晶させたものです。当然の結果として自然の海に含まれるミネラルバランスは完全に崩れてしまっています。また、高純度の塩化ナトリウム塩に市販のカルシウム剤やニガリをそのまま加えたものもありますが、それらのミネラル類は体に吸収されにくいものとなります。

天然塩の性質を決める最大のポイントは、製造時の温度にあります。塩が精製される工程で高熱が加えられると、塩素とナトリウムが強固に結合します。強く結び付いた塩素とナトリウムは体内に入っても分離しません。塩が体内で塩素とナトリウムに分離するか否かが、体に良い塩か否かのポイントであり、尿や汗として排泄されるべき塩素が、ナトリウムと固く結合したまま体内に残っていると、高血圧を引き起こします。

これが「塩の摂り過ぎは高血圧の元」という間違った減塩思考の根拠に繋がっています。しかし、人工的加熱処理をしていない天然塩は体内で塩素とナトリウムに分離するので、この高血圧誘引の根拠には値しません。

皇帝塩は、天日と風と遠赤外線のみで作られ加熱処理を一切行っていないのでこのような問題はありません。


食用塩の種類・分類

皇帝塩 食品

皇帝塩は、色分けされている区分ですが、更にこの定義には無い自然の力による熟成工程が追加されています。

皇帝塩は、上記の図の中の自然海塩の中でも完全天日塩に分類されているものです。