皇帝塩は減塩と無縁

一般的に「塩の摂り過ぎに注意しましょう!」と減塩を勧められます。しかし、これは精製塩などミネラルが皆無に近い不自然な塩を前提とした話で海水天日塩のようにしっかり海水のミネラルをバランスよく含有している塩であれば、減塩対象にはなりません。羊水成分にも通じる海水ミネラルそのままに凝縮した『皇帝塩』は、体をコントロールするミネラルの集合体ともいえる塩です。「塩分を控えることが健康につながる」という考えは、今日の研究では誤った思考と捉えられ多くの書籍が発行されています。

ナトリウムだけでミネラルが含まれていない「精製塩」や、ミネラルバランスが悪くまた発ガンが疑われる亜硝酸Naを含む「岩塩」は減塩の必要があると考えられますが、加熱処理をしていない皇帝塩は体をコントロールする大事な海水ミネラルの集合体なので減塩の必要はありません。

そもそも塩の精製過程で高熱を加えてしまうと、塩素とナトリウムが強固に結合してしまい体内に入った際に分離することが出来なくなります。結果として、尿や汗として排泄されるべき塩素がナトリウムと分離できず固く結合したまま体内に残留してしまいこれが高血圧を引き起こす原因です。 従って塩が体内で塩素とナトリウムに分離するか否かが、体に良い塩か否かのポイントといえます。

皇帝塩』は、海水ミネラルそのままに塩分とミネラルが体液に近いバランスの成分比率の塩であり、非加熱なので塩素とナトリウムの結合もないことから減塩の必要はありません。


塩と高血圧の関係

塩を語るときに必ずといってよいぐらい引き合いに出されるのが血圧の問題です。塩が血圧と非常に深くかかわっていることは事実ですが、その役割は今までの世間一般常識(知識)とは少し異なります。

1970 年代に、食塩摂取量が 1 日 5g未満の集団では高血圧の頻度が少なく、25gを超えると頻度が高くなるという疫学調査の結果が発表されました。これを受けて厚生労働省から「1 日塩分摂取量は 10g未満に」という減塩指導が出されるようになり今日まで継続されています。

そうした中、1995年 東京大学医学部の藤田敏郎教授の研究で、人の食塩摂取の影響は2タイプに分かれることが解明されました。

①「食塩感受性」・・・・・・・・塩の摂取量によって血圧の上下動が見られる人

②「食塩非感受性」・・・・・・塩の摂取と血圧に関係の見られない人

日本人には「食塩感受性」遺伝子を持つ人が 20%、「食塩非感受性」の人が 50%、残り30%の人は食塩と他の要因が結びついて血圧が上がる可能性が指摘されました。このことは、高血圧対策として減塩が効果的であるのは、全体の20~50%ということになります。

それ以外の場合は、効果が期待できないばかりか、逆に塩不足になることで、血が薄くなり貧血・冷え性になったり、胃弱や胃下垂・その他多くの変調をきたす原因となってしまうことがありますので注意が必要です。


●高血圧と低血圧

高血圧

高血圧は過多の肉食や精白米食による体液(血液)の酸性化による場合が多く見られます。体液が酸性に傾くと血液がドロドロになり、血管の中を流れにくくなります。さらに血管がつまったりして、益々流れが悪くなると心臓が頑張ってさらに強い力で血液を流そうとしますので血圧が高くなるのです。「高血圧=食塩の過剰摂取」という神話は今や過去のもので、日頃から弱アルカリ性の塩を摂っていると中和されて血液がサラサラになって流れやすくなります。

青木久三氏の「逆転の健康読本」によれば、減塩食は高血圧症に効果がないどころか、過剰制限による健康被害の方が恐しいと記述されています。

皇帝塩 減塩
【石原結實 著】
皇帝塩 減塩
【ユージェル・アイデミール 著】
皇帝塩 減塩
【青木久三 著】

皇帝塩は精製塩と異なり、弱アルカリ性で数多含まれる天然ミネラルが好結果を及ぼします。

低血圧

低血圧は果物、甘いもの、水、生野菜を多く摂りすぎている人に起こるようです。というのは果物や生野菜には筋肉を緩めるカリウムやビタミンCが多く含まれており、これらが心臓の筋肉を緩め血液を送る力が弱まることで低血圧になるようです。また、血液循環を悪くする「ナトリウム不足」も低血圧の一因です。 低血圧は心臓の「血液を送る力」が弱まることで全身の血行不良を引き起こします。すると血液を送る力が弱まった心臓が筋肉を大きくして力を増やそうとします。これが最近の若年層で増えている「心臓肥大」の理由です。

この低血圧の改善には皇帝塩によるナトリウムとその他のミネラルの摂取が重要です。


塩が不足すると

塩が不足することによって体のミネラルバランスが乱れ、新陳代謝の衰えからおこる食欲減退、心臓・肝臓等の働きの衰えで無気力になったり、自立神経が不安定になるなどします。

特に無理な減塩を続けていると必ずどこかに症状が出ます。気力の衰え、だるい、やる気が出ない、筋力がない、立ちくらみがする、めまいがする、吐き気がする、手足がしびれるなどといった不定愁訴(ふていしゅうそ)から、冷え性、下痢、便秘、肌荒れ、骨が弱くなるなど、積もり積もるとさらに重い症状となって現れてきます。

塩は体内でナトリウムイオンに分解され、細胞の働きを活発にし、血液を浄化します。もし塩分が不足すると新陳代謝が衰え、食欲減退、筋肉が弱り、心臓、肝臓等の働きが衰え、無気力になります。塩分とミネラルの不足は、特に小さい成長盛りの子供たちに起こりやすく注意が必要です。

皇帝塩 減塩
【村上譲顕 著】


●マクロビオティックで考える人間の体における塩分の大切さ

マクロビオティックは、前ページの「皇帝塩の旨さのわけ」でも取り上げましたが、日本で発祥し欧米で広まりました。近年は、日本で培ってきたマクロビオティックだけではなく、いわゆる逆輸入のマクロビオティックも普及し始めています。

しかし、この逆輸入のマクロビオティックを始めた人の中で体調を崩す人が出ている事実があります。これは、欧米との食文化の違いで、お米とお味噌汁・お醤油の食文化を現地の味覚に合わせながら浸透したのが欧米バージョンで、お肉を沢山食べている人向けに塩味を薄くしたり、サラダ感覚のお料理になったり、お味噌汁がスープ風になったりと変化するなか、塩分が薄め傾向にあることが問題となっています。

例えば、生きている時の牛・豚・鳥・魚などに流れる血の中には当然「塩分(ナトリウム)」があります。したがって動物性食品を多く摂る人は、すでに体内にナトリウムの在庫があるので多くの塩分を求めず、「塩分薄めの料理」を美味しいと感じます。このような環境で培った海外マクロビオティック料理法が、日本に上陸(逆輸入)して来ました。そして、これを日本人向けにアレンジするべきところ、逆輸入のまま教え広める所があり当然塩分控えめなままで結果、逆輸入マクロビオティックを始めてから、体調が良くない人が出てしまったということに繋がったものと考えられます。 

そもそも欧米化した食事が多い方なら、薄い塩分でも良いのかと思われますが、日本人のDNAには「お米・漬物・味噌汁」の情報が組み込まれており、日本の梅雨はじっとりとした汗をかくなどで塩分を欲します。そのような人が、欧米式マクロビオティックをそのまま行ってしまうと塩分不足で体調不良となります。 このように人間と塩には微妙かつ重要な関係性があります。

因みにマクロビオティックとは、自分の体質を知り、それに合わせて「陰陽」を組み合わせた食事法です。この陰陽の考え方は塩の扱いも同様で、塩分不足=陰寄りの料理法、塩分の摂りすぎ=陽寄りの料理法などと考えられています。個人個人で自分に合った組み合わせを考えて行いますので塩が足りているかどうかも各々異なってきます。塩の使い方や分量も個人差を考慮して行っていただければと考えます。 


にがりが多いほど優れているという誤解

 「にがり(苦汁)」とは、海水中から「塩化ナトリウム」を取り出した後のカルシウム、マグネシウムといった無機塩類を含んだ残り液を濃縮したもので、”にがり”という通り刺激性が強くとてもにがいものです。主成分は「塩化マグネシウム」で、これは豆腐の凝固剤として使われますが、摂りすぎると、下痢や重大な健康被害を引き起こしたりします。

塩化ナトリウム純度を99.5%以上と高くした塩の中には、防湿のために「炭酸マグネシウムで塩化ナトリウム粒子を包んだ塩」もあります。だからサラサラなのです。スパゲティを茹でるお湯にこの塩を入れたときや、水に溶かしたときに白くにごるのはこの「炭酸マグネシウム」のせいです。

海の塩から作ったにがりは、豆腐やこんにゃくを凝固させますが、同じ蛋白質で出来た腎臓や肝臓も骨髄もにがりの蛋白質凝固作用で少しづつ固くなっていきます。 にがりを使用した豆腐やこんにゃくは、にがりの凝固作用が働いた後で凝固作用の中心となる「塩化マグネシウム」が「酸化マグネシウム」に変化してしまうので、体内では凝固作用としては働かないため豆腐そのものは全く無害ですのでご安心ください。 最も悪いのは “生” のにがりを体内摂取してしまうことです。市販されている全ての塩、味噌、醤油、漬物、塩漬けの魚などはにがり分が多すぎて腎臓などを硬化させていくので注意が必要です 。

皇帝塩は、このにがりを熟成行程で適度に流出させている為、他の塩と比べマグネシウムが少ないのが特徴です。 


皇帝塩の持つ生命維持の6大機能

 海水ミネラルそのままの皇帝塩」で体内のミネラルバランスを調整

①新陳代謝の基本機能を受け持つ

 新陳代謝とは細胞への物質交換作用のことで、「必要な栄養を取り入れ、不要な老廃物を排出する」という生命維持の基本機能です。塩不足になると「物質交換」が滞り細胞が衰弱して人体の活力が低下してしまい、新陳代謝障害を起こし、全身の細胞が衰弱し、全身的生理機能障害を起こします。

②筋肉を動かす
便秘がちの人はやや濃い濃度の塩水コップ1杯飲めばたちまち通じが出ます。塩を摂ると腸の筋肉を活発させ、体外に便を押し出すのです。ナトリウムにはこのような「筋肉を締める」働きがあります。

③熱を発生させる機能(石塚左玄理論)
人体は気温が高かったり、激しい運動などで体温が上がりすぎると汗をかきます。それは発熱体である「塩」を体外に出して体温を下げようとするからです。反対に気温が低くなると、体液中の水分を取り除いて塩分濃度を高めようとします。これが、寒くなると「おしっこ」が近くなるという理由です。それでも足りないと「ブルブル震え」を起こし、強制的に熱を発生させようとします。 塩分濃度が低下して低体温が続くとこれらの自然治癒力の調節が出来なくなり、寒がりや、冷え性になりますし、さまざまな病気を併発します。
風邪はもちろんのこと、生理不順・肩こり・頭痛・神経痛・リューマチ・腰痛・視力の衰え等々、ひどいものでは心不全、心筋梗塞、喘息などに発展します。ですから充分な塩の摂取が必要なのです。

④体内電流の導電機能を持つ
人体の生理機能のコントロール中枢は、後頭部にある「脳幹」です。全身の神経から年中無休で無数の情報を集め、処理して人体の各部位へ指令を与えています。これらの指令は全て電気信号(電流)によって行われていて全身にくまなく、しかもスムーズに電流が流れなければなりません。ちなみに「脳波」というのは脳が働いているときに発する電気信号(電流)のことです。この電波がスムーズに流れるためにはミネラルを含む塩分が十分にあることが条件です。
中学校で食塩電池の実験をしたときのことを思い出してみてください。水だけでは電気を通しませんが、塩を溶かすと電気をよく通したと記憶していると思います。まさに同じ理屈で、人体の細胞が食塩電池状態になっていなければ電流が旨く流れないために情報伝達がうまくいかず、全身的な体調不良を起こします。それを無理に働かせようとすると脳幹に無理がかかり、頭痛を起こします。

⑤体内の有害物質の解毒
塩の浄化力は塩風呂が良く分かります。塩の浸透力によって塩分が体内に浸透し活力を与え、
その脱水力が汚れた体液(老廃物)を体外に吸出するので風呂水の表面に汚れが浮きます(にごります)。
特に慢性病で長年、薬を飲んでいる人は、体中に毒が回っているので何ヶ月も風呂水が汚れるくらいです。
農薬や化学物質などを含んだ食物を摂る事で、身体の中に蓄積された毒素が体の健康を害し老化を早めることから、塩浴によるデトックスは有効です。

⑥ナトリウムの原子転換作用

人体に必要な元素に変わる機能(ルイ・ケンブラン理論)40年程前に仏のルイ・ケンブラン氏が発表した原子転換理論(ルイ・ケンブラン理論/人体に必要な元素に変わる機能)によるとナトリウムは体内で不足した元素に変化するといいます。

例えば、サハラ砂漠で働く労働者は炎天下の中、日よけもないのに元気に仕事をしています。それは体内でナトリウムが、体を冷やす「カリ」に原子転換されているからで、彼らの料理・飲み物や排泄物を分析して得られたデーターで導いた理論だそうです。同様にナトリウムがマグネシウムに原子転換されていることも明らかにしています。


主な症状と塩の関係

【糖尿病】
甘いものをたくさん食べたり、お酒の後にたくさん食事をしたりすると血液は糖分過剰となってこれを中和するためにすい臓のランゲルハンス島から多量のインシュリンを出します。これが続くとランゲルハンス島の機能が過労でダウンしてインシュリンを作れなくなります。そうなると血中糖分が過剰になり、これが塩分とくっついて血中の塩分が不足してしまいます。さらに新陳代謝障害をおこして体が衰弱していきます。したがって砂糖や果物等の甘いもの系や生野菜をさけて塩(天然塩)を十分にとり、血中塩分濃度を高め、玄米食をお薦めします。

【心臓肥大】
塩が不足するとスタミナが目に見えて衰えてきます。疲れやすくなり、集中力がなくなります。
これは塩不足による全身の筋肉の衰えのためです。血圧は下がり、毛細血管に必要な血液を送ることができないので心臓の筋肉を増やして必要な血液を送り出します。 したがって心臓肥大となるわけです。今、日本人に心臓肥大が多いのはこういう理由からです。肉と生野菜、果物や甘いものを控え、玄米にごま塩をかけて濃い目の味噌汁を1日に2杯ぐらい食べるとよいでしょう。

【腎臓炎】
腎臓病の多くは果物と甘いものの食べ過ぎが原因です。したがって塩分を十分とれば症状がかなり改善されます。

腎臓の大切な役割の1つは「排尿」です。腎臓には糸球筋という管状の筋肉が球のようにまとめられてあり、この側面には小さな穴がたくさん開いていて、この穴から水分、つまり「尿」を出し、輪尿管を通って膀胱に運ばれます。塩分が少なくなると糸球筋がふやけて筋の側面にある小さな穴がふさがって尿を通さなくなってしまいます。そうなると大変です!! 排尿できなくなるわけですから下手すると死んでしまいます。ここで人体メカニズムは次の手を打ちます。血管の壁から水分(尿を含む)を体内の最も安全に貯めれるところに出します。これが”ムクミ”と呼ばれる症状になります。

【認知予防など】

これらの症状は日本人に多く、近年激増しています。いずれも塩分不足なので濃い味噌汁は当然ながら、手軽に塩分補給できる塩味のきいたオニギリがお薦めです。また「塩湯」で入浴するのもかなり有効です。

※おもらし

体の血中塩分が不足すると括約筋が緩み、おしっこが溜まってくると、その重みに耐えられずに括約筋が伸びてしまい、“おもらし”することになります。大便の場合は、肛門の括約筋が緩むと腸のぜん動運動の力に負けてしまい外に押し出されてしまいます。

※寝たきり

塩分不足によって、脚や腕の筋肉に“動かせ”という脳からの指令が伝達されないので動くことができなくなります。やがて筋肉自体も弱ってきますのでさらに症状が悪化していきます。

※ボケ

さらに血中の塩分濃度が薄くなると、心臓と呼吸筋に優先的に血液を回すので脳に行くはずの血液が減少してしまい、結果的に脳が栄養失調となって働かなくなり“ボケ”てしまいます。

※アルツハイマー

ボケが進行すると脳細胞の1部が死んでしまい“アルツハイマー”を発症します。 

【その他】

皇帝塩の消炎・殺菌作用を活かした使用法

※虫刺され・あせも

皇帝塩の薄め液を作り塗りこみますと治りが早くなります。

※にきび

皇帝塩の薄め液でパックしますと症状が和らぎます。

※のどの腫れ

コップに水やぬるま湯、番茶を注ぎ、ひとつまみの皇帝塩を混ぜてうがいをします。

※熱中症

ミネラルウォーターや水筒に、皇帝塩をひとつまみ混ぜてください。

※花粉症・鼻炎

 器にぬるま湯か番茶と皇帝塩をひと摘み入れてよくかき混ぜます。そして、鼻の下に器の端を固定し鼻から吸い込み、口から吐き出します。

皇帝塩は、体が必要とする活きた塩そのものです。